ソーシャルゲームといえばGREEとmobageを思い浮かべますが、急成長市場のマネーを狙って、各社が続々と参入しています。

今回ご紹介するのはゲームを提供しているＳＡＰではなく、あくまでプラットフォーム。
それでは早速いってみましょー。

■ＧＲＥＥ

まずＧＲＥＥ。説明不要の２大プラットフォームのうちの１つ。決算説明資料によると、四半期で約400億の有料課金収入。

ここにサードバーティーの売上もプラットフォームとしては乗ってくるため、四半期で600億（サードパーティー売上シェア５割、GREE手数料率想定加味）ってところですかね。

月間200億円のプラットフォームといって良いでしょう。

※ＧＲＥＥの売上ではなく、プラットフォームの規模を比較したいため、流通額を算出しています。

■mobage

２大プラットフォームのうちのもう１つmobage。DeNAという会社が運営しています。決算説明会資料によると、

ソーシャルメディア事業のゲーム関連売上は約400億。こちらもサードパーティーを加味すると四半期で600億、月間200億規模となります。GREEと全く同じ規模ですね。

■mixi

オワコン感が漂ってしまっているmixiですが、ひそかにゲームの売上は着実に上がっています。決算資料によると、アプリ課金額は四半期で20億程度。

mixiは自社タイトルを持っていないため、ほぼ全てサードパーティーのゲームです。
料率を考えると、実際は四半期で60億程度の規模かと想定します。

月間20億の市場。GREEとmobageに比べると遥かに下ですが、月間20億はビジネス的にいえば、充分な規模な気もします。

■モブキャスト

テレビCMでおなじみのモブキャスト。先日、オープン化を発表し、早速コナミの参入が決まっているようです。

■モブキャスト、11月より「mobcast」をオープン化…第一弾はKONAMI「Jリーグドリームレジェンズ」

四半期の売上は20億。現状この売上が全てなので、月間の売上は7億程度。あれだけCM流していてもmixiの方が売上（プラットフォーム規模）多いんですね。

ここはスポーツに特化していく路線を打ち出しているため、特化型としてうまく課金率向上等を狙えるかが今後の伸び率につながると思います。

■moegame

以前、当ブログでも紹介した、アダルト（成人以上）層を対象としたソーシャルゲームプラットフォーム。株式会社モエゲームという、バックが謎な会社が運営しています。非上場企業なので、売上高も不明。

夜勤病棟等の有名タイトルも配信しています。アダルトソーシャルゲームは個人的には可能性があると思っているので、注目したいところです。

【参考】アダルトソーシャルゲームポータルサイト「MoeGame(モエゲーム)」で遊んでみたがイマイチだった

■DMM.com

男性諸君おなじみ（？）のアダルト動画配信大手のDMM.com。アダルトだけでなく、FXやソーラーパネルなど、幅広く事業を展開しています。

ソーシャルゲームプラットフォームの展開も昨年12月より開始しています。

動画の方でユーザーを多く抱えていますし。モエゲーム同様に18禁ゲームの配信も行っています。資金力もある会社なので、積極的な広告出稿を行ったら、売上一気に伸びるのではないかと思います。

ここも自社だけでなく、サードパーティーのゲームを扱っています。

■DMM .com、フィーチャフォン版「DMM .com」内でソーシャルゲームのβ版開始…18禁ゲームも提供

こちらも非上場のため売上規模は不明です。感覚ですが、現状は上手くいってないかなと思います。

【参考】DMMがアダルトSNSコミュニティーをOPEN 「いいね」じゃなくて「エロいね」 DMMグループ売上1,000億らしい

■ドコモ

先日、ソーシャルゲーム参入が正式発表されたドコモ。dゲームと呼ばれるプラットフォームです。

ドコモのみならず他キャリアからもプレイが可能。GREEやmobageよりも手数料を下げるということなので、今後台風の目玉となれるか注目です。

【参考】ドコモがソーシャルゲームで成功するには手数料を下げてＳＡＰに広告を打たせるべし

【参考】ドコモがソーシャルゲーム参入を正式発表(dゲーム)　なんと他キャリアから利用可能！これはおもしろい

どれくらいの規模を目指しているのかも知りたいところです。

■ameba

サイバーエージェントの運営する、アメブロを中心としたプラットフォーム。

決算説明資料によると、Ameba事業の四半期課金売上は約40億。月間だと13億ですね。アメーバピグがメインだと思いますが、結構規模あるんです（ＰＣ含まれてます）。これは子会社が展開するＳＡＰ事業は含まれてないですからね。

この規模であれば、プラットフォームとしての可能性が非常にあることに加え、超有力ＳＡＰであるcygamesを子会社として持っているので、頑張れば（独自超大型タイトル配信や、超大規模出稿）まだまだ伸びるかもしれません。内製カードゲームの投入で、実際課金売上伸びてますからね

【参考】国内No.1ソーシャルゲームメーカーは年商200億超のCygames（サイゲームス）だと思う

■LINE Game

NHN(LINE)。6,000万人のユーザーを誇るチャットアプリLINE上で展開する「LINE Game」

（画像引用：Applio）

こちらもサードパーティーを迎えることを発表済みで、gloops、コナミデジタルエンタテインメント、スクウェア・エニックス等のゲーム投入が予定されています。

「第１弾の「LINE Birzzle」がうまく課金につながっていないこと」、「チャット以外のタイムライン機能等が使われていないこと」を見ると、今後苦戦が予想されますが、ユーザー数としては文句ないため、ダークホースと言って良いでしょう。

【参考】GooglePlayの有料版『LINE Birzzle PLUS 』売上がたったの17万らしい

【参考】mixiが死ぬどころか、LINEのタイムラインが全然使われていない件「毎日閲覧する」はわずか10%

■ワクワクメール

そしてあまり知られていないかもしれないが、出会い系サイトの「ワクワクメール」でもサードパーティーによるソーシャルゲーム展開が始まっている。

 出会い系サイトに関しては売上規模が不明だが、なんとなく大きい気もするので、うまくマネタイズできればそこそこの売上が立つと思われる。

ただ、やはり主目的は「男女の出会い」なので、ソーシャルゲームプラットフォームとして、上位に食い込んでくることは無い気がする。

■ヤマダゲーム

そして、謎なヤマダ電機。なぜか参入を発表。もう謎すぎてどうしようもない。でも、ここはまさしく、GREE、mobageとかぶらないユーザー属性だと思う。

ヤマダ電機で販売するスマホにプリインストール（もしくはリアルアフィリエイト）等ができれば、可能性はあるが、それ以外の部分に関しては親和性は無い気がします。

リアルからＷＥＢにお客さん引っ張ってくるのは大変ですし、現状ソーシャルゲームをやっていない、お父さん、お母さん世代はヤマダ電機に勧められても、やらない気がします。

ＳＮＳ自体はもう展開開始してるっぽいですね。ヤマダマルチSNSだそうです。

■TSUTAYA.com kiwi

Ｔポイントカードやメルマガ会員をうまく使えば何とかなりそうな気もするツタヤ。非上場企業になってしまったので、売上は不明です。

それなりに良いゲームは配信してるみたいですが、数が少ないですね。あんまり儲かってないのでしょう。後から追い上げてくることはあまりなさそうなので、もう伸びないかもしれません。

■コロプラ

位置ゲーの老舗コロプラ。

サードパーティーを受け入れつつも、やはり位置ゲーに特化した独自路線です。数億円の資金調達をしている会社なので、おそらく上場は目指しているかと思います。

ガラケーからスマホに市場が以降して、まだ好調なのか気になるところです。

そんな感じで結構プラットフォームはたくさんあります。

月間流通（売上）規模をグラフにしてみたら、こんな感じかな。２大プラットフォームの下にmixi、ameba、モブキャスト。潜在能力の高いドコモとLINEが今後どうなるかってとこですかね。他は現状「その他」って感じになります。

サードパーティーとしては、第１にGREEかmobageへの投入を考えるべきですが、ドリコムがGREEと同じくらいmixiで売上をあげていることを考えると、小さい駆け出しの頃に（今だとLINEとドコモ）いち早く参入し、中小規模プラットフォーム内で上位のポジションを奪うことができれば、ビジネスとしては旨味が出てくると思います。

■ドリコムの12年3月期のソーシャルゲームの売上高は55億円突破…mixiの売上がGREEに匹敵する規模に

僕が知らないだけで他にもプラットフォームあるかもしれないですね。

※10/18　コロプラを追記しました。
※ＧＲＥＥやmobage、mixiがサードパーティー分の流通額（売上分）を、コイン売上として全額計上しているのか、手数料売上として一部計上しているのか不明なため、記載している金額が実際の数値と大幅にブレる可能性がございます。（ご存じの方いらっしゃいましたらご教授ください）