完全に差が出てきたDeNAとグリーの売上推移
楽しみにしていたグリーの決算が発表されました。結果、前四半期比で減収減益。個人的には「おぉぉぉ」って感じです。
なにが「おぉぉぉ」かってこれ。
DeNAが右肩上がりなのに対して、グリーは完全に右肩下がり。前回はコンプガチャの影響で1回ヘコんだと捉えても良いですが、DeNAが2Q連続増収に対して、グリーが2連続減収となれば、「何かが負けてる」と捉えるのが普通でしょう。
グリーの言い訳としては
「6月いっぱいコンプガチャなどの問題に社内リソースを使ってしまったため、売上に影響が出た。しかし、改修が完了した7月、8月にはサービスの改善にリソースを割り当てることができたため、既存タイトルの売上が回復基調に転じてきた。新規タイトルも寄与した」と説明している
(引用:Social Game Info)
とのこと。
まだ成長(投資)フェーズであれば減益は問題ないのだけれど、減収はマズい。
2Q合算で、DeNAが100億程度売上が上昇し、グリーが100億程下降。DeNAがグリーからお客を奪った可能性がありますね。
で、個人的興味は「2社になんでこんなに差がついたか」なんだけど、残念ながら決算説明資料からはそれが読み取れない。
広告効果の差なのか、新規入会者の差なのか、既存ユーザーのARPUの差なのか・・・決算説明資料にKPI値が載ってる時あるんだけど、今回は残念ながら載ってない。悲しい。楽しみにしてたのに。
ひとまず売上に影響ありそうな直近四半期の広告費を比較してみると、
うん。DeNAのがちょっぴり多いけど、誤差の範囲だな。効果(CPAやROI)は不明だけど、金額は同じ。
グリーが「コンプガチャの影響」とか頻繁に言ってるからARPUの差なのかなぁ・・・。グリーだけARPUが下がってるとか。
あと、ちょっと気になる点が上記資料。DeNAの売上は伸びてるけど、サードパーティーの売上が伸びてない。サードパーティーは前からヤバいヤバい言ってたけど、完全に横ばい。厳しいっすねぇ。(「神撃のバハムート」等、売れ筋タイトルを協業に移行しているからかもしれません。)
ここ半年で差が出てきた2大プラットフォーム。今後の戦略に注目なのですが、ポイントとしては
DeNAの「comm」。現在はmobageからcommにユーザーを流していますが、将来的にはcommからmobageに流すのを狙っているみたい。LINEがゲームを始めたのと逆パターンですね。
ただ、「comm」としてテレビCMを展開する作戦は良いと思います。LINEは「チャットや無料通話」訴求で獲得したユーザーに、ゲームをやらせようとしているので、苦戦しているのだと思います。
先行している「LINE」にどこまで追いつけるのか、興味深いです。ただ、LINEですら売上規模的には年間100億いっていないと思うので(50億いっているのか怪しい)、DeNAの2本目の柱になる程ではなく、引き続き主力はソーシャルゲームとなるでしょう。そもそも、この規模の2本目の柱なんてできない可能性の方が高いんだけど・・・。
そして、グリーですが、
ネイティブに力入れてくるかもしれないですね。ポケラボ買収したので、そのままネイティブ戦略でいったらおもしろい。ネイティブアプリも稼げるようになってきているので、必ずユーザー囲っておいた方が良いです。ゲームとしてはネイティブの方がブラウザよりクオリティ高い場合多いですからね。
そんなこんなで、差が付き始めた2社。次の決算発表も楽しみです。
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