2013
07/19

ブラウザでゲームプラットフォームは正直キツいし、ネイティブのギャンブル要素高めの市場も正直キツい

ソーシャルゲーム業界界隈では「ブラウザかネイティブか」という議論が頻繁に起こる。以前は「う~ん」という感じだったが、今は「ネイティブ」だと実感している。

理由は単純で、「自分がプライベートでネイティブのゲームしか遊んでいないから」だ。GREEのワンピースとか、ブラウザで本当に頑張って作っていると感じている。でも、「頑張って作っている」にすぎなくて、ネイティブには勝てない。

ちょっとでも反応が遅いと嫌だし、もっと言うと、ブラウザのバーが出るだけで今は少し嫌になってしまう。グラフィックに関しても天と地ほどの差があるし、昔は必要ないと思っていたBGMでさえも、最近は重要に思えてきた。

もちろんビジネス視点で見れば、ブラウザを推す意見は作れるのだが「ビジネス視点でのブラウザメリット」と、「ユーザー感覚でのブラウザデメリット」を天秤にかけると、「ブラウザデメリット(もうユーザーがネイティブしか使わない)」の方が大きい。

(注:メディア等は違うと思っています。今回はゲームのお話。)

以前は「パズドラやウインドランナー等、アクション性の高いゲームに関してはネイティブで、ブラウザのポチポチゲーは規模は小さくなるけど生き残る」と考えていたが、ブレイブフロンティアを見てしまうと、「ポチポチゲーですら、ブラウザではもう勝負できない」と実感する。ゲームに関しては、もうネイティブ一択と言ってしまって良いと思う。

中小SAP目線では「じゃあネイティブで」って単純になるかもだけど、GREE、mobage(DeNA)規模のプラットフォームレベルになると結構悩ましい。ネイティブでは、ただのゲームメーカーになってしまい、安定収益が得られない。安定化するには何かしらユーザーを囲い込む必要があるのだけど、GoogleやAppleに端末を取られているだけに非常に難易度が高い。

ちなみにコロプラのカジュアルゲーム(Kuma the Bear)はIR用で、囲えていないと思っている(笑)正確に言うと参入が早かったから、公式からの導線で「面」が取れただけだと個人的に理解している。そもそもバナーを掲載するだけで、流入がそんなに多いハズは無い。

パズドラを持っているガンホーのケリ姫以下が、たいした売上が無いのが良い例で、一発当てたとしても、次が出てこなければ沈んでいく。ユーザーは他のタイトルに流れてはくれないのだ。(もちろんパズドラ規模一本当てればしばらく会社は維持できるのだが)

ビジネス視点で見ると、なんとか収益を安定化させたい。「おもしろい物を作り続けないからいけねーんだろ」というのはごもっともな意見だが、おもしろい物を作ったつもりでもおもしろくなかったり、おもしろいと思ってくれる人が想定より少なかったりとか、色々ギャンブル要素が強いのだ。これはガンホーの作った他のタイトルがクオリティ高いのに売れてないのが良い例。このSAP型ギャンブル経営は正直キツい

上手くいっているのがLINEで、強固なリアルグラフを使って、LINE POP、LINEバブル、ウインドランナー、ポコパンと連続してヒットを出している。これはかなり強い。1個落ちてもまた別の何かが浮上してくる。

「ユーザーを囲い込んで、新規タイトルを投入して継続率を上げ、自分たちのゲームで延々と遊んで貰う」理想的なサイクルだ。IDに価値があるので、外部SAPも集まってくる。

「そんなのもうLINEしか無理じゃん」と思うかもしれないけど、僕はそうは思っておらず、GREEやmobageも昔はそうだったと思っている。日記があって、友達がいて。バーチャルグラフではあったけれど、日記を見に行くようなしがらみが結構あった。「誰誰さんがオススメするアプリだからやってみよう」と、ゲームを遊び始めていた。mixiアプリもそうだろう。

それが、いつの間にやらゲームの大量投入により、プラットフォームとしてのIDしがらみがなくなり、各ゲームのみのグラフになっていった。結果、ただのゲーム寄せ集めになってしまい、ネイティブでは苦戦している(実際、スマホが出る前は寄せ集めの戦略で間違いではなかったはず)。

もしこのバーチャルグラフが活きていれば、「ネイティブアプリでもGREEで友達になった○○さんとゲームやりたい」と思って、GREE IDを使用してログインしたんじゃないかと思う。

ゲームのクオリティに関してはネイティブ一択になってしまった今、ユーザーを囲い込むにはグラフを作る(価値あるID)しかないと思っている。

僕はリアルグラフでベース(導入のきっかけ)を作って、バーチャルグラフでコア層を集めるのが良いのではないかと思っている。実際、パズドラも全部がバーチャルグラフではなく、フレンドの中に数人リアルグラフがいて、「あいつレベルいくつになったんだろう。まだやってるかな?」とチェックしたりするからだ。

パズドラは社会現象化していることもあって、リアルグラフとバーチャルグラフがうまく融合している。このグラフをそのまま外に持っていきたい。例えばパズドラのバーチャルグラフのフレンドから、ケリ姫に誘われるとか、パズドラのバーチャルグラフ(名前覚えているレベル)のフレンドからLINE POPに誘われて、LINE POPの点数で競争するとか。仕組み的に規約調べてないから分からないけど、なんとかなりそうな気がする。

いずれかはこのリアルとバーチャルが混ざったグラフを固定(バーチャルグラフであまり多い人数は覚えることは不可能)で何とかして外に出して、SNSにしたいんだけど・・・。グラフを作るっていったら普通はSNSを考えるけど、SNSをスケールさせるのは正直キツいから、ゲーム内グラフを他のゲームに持って行きたい。

っつってもこれを持っていくのも超難しいけどね。でも、これ(価値のあるDIを作る)やらないとゲームビジネスはギャンブル要素強すぎる気がする。社員1,000人以上いる会社にはキツい。なんとかプラットフォームになる方法(ユーザーを囲い込んで安定的に収益を出す)方法を考えないと。

途中から書いてること意味わかんないかもしれないとか思えてきた・・・気にしないでください(笑)

言いたかったのはスマホゲームは夢がある一方でギャンブル要素が非常に高くなってきており、大企業になればなるほどキツくなってきている。なんとか安定してヒットタイトルを作るロジックを考えないといずれ会社が消滅する・・・という危機感が凄いあります。

自分がGREEの田中さんだったらどうするか・・・というのを結構考えてるんだけど、本当に難しい。

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