2013
02/17

カードバトルにおけるギルド設計について考えてみる

カードバトルゲームで定番になってきた「ギルド」。ギルドとはwikiによると「中世より近世にかけて西欧諸都市において商工業者の間で結成された各種の職業別組合」となっておりますが、ソシャゲのカードバトルでは、1つのチームのようなものです。

ギルドマスターとよばれるユーザーが1人(もしくは数人)いて、加入したメンバーに対して役職を割り当て(戦士や魔法使いのようなもの)、他のギルドと争ったりします。ご存じない方は、そんなに難しく考えずに、「ユーザー数人が1組になったチーム」と思っていただいて結構です。

ギルドの設置においては、ユーザー同士がコミュニケーションをとり、チームプレイを楽しんで頂きたいのはモチロンのこと、運営側としては、ギルドマスター(重課金者が多い)に自分のチームを作って頂き、優越感や、責任感を植え付け、「末永くプレイして頂きたい」といった意図もございます。

ただ、このギルド、設計をミスると色々問題が発生します。1番多いのが「後から入ったユーザーが、どこのギルドにも入れない」といった状況。「足手まといはチームにいらない」といった状況に陥り、どこにも入れなくなってしまうことがたまにあります。

他にも、ギルドの過疎化によって、メンバー全員がつまらなくなってきてしまう点。ギルドマスターがいなくなり、積み重ねたポイントを捨てて泣く泣く、他のギルドに移らないといけなくなってしまう。等、結構色々あります。

設計におけるミスで、多そうなのが、左の「ギルドと仲間一体型」モデルにしてしまうこと。これは非常に過疎化する可能性が高いです。ちなみに「仲間」とは、ドラコレやパズドラでもある、個のユーザー同士が1対1でバラバラに繋がる仕組みです。

話を戻しますが、「仲間」と「ギルド」を一体型にしてしまうと、ギルドメンバーの10人のうち5人のがアクティブでなくなってしまった場合、レイドボスでの救援依頼の際に助けが来なくて困りますし、ギルドバトルの際もコンボが発生せず盛り上がりにかけます。「ギルドから離脱して、再度加入すれば良い」と思うかもしれませんが、どこのギルドに入っても、いつかは誰かが離脱するため、全員アクティブということはありません。

右の図のように、仲間とギルドを別にすることで、ギルドが死亡していても、仲間と交流することができますし、ギルドが苦手なユーザーもソーシャル感を楽しむことができます。

そして、恐らく1番理想的なのが上記の形。Cygamesの「烈火の炎」というゲームで採用されているモデルです。仲間とギルドを別に持ち、さらに複数のギルド同士をくっつけた「大ギルド」という物が存在します。この「大ギルド」は週に1度マッチングされ、毎週異なります。

これにより、仲間とギルドを楽しみつつ、更に戦力の偏りをマッチングにて解消し、弱いギルドも強いギルドも楽しめる。尚且つアクティブになる。まさに考えられた設計だと思います。

ギルドは絆が強くなり、依存度が高まる一方、ストレスや過疎化による離脱リスクも高い仕組みなので、よーく考えて設計されるのが良いかと思います。「烈火の炎(mobage)」を一度やってみることをオススメします。

※僕自身、「烈火の炎」はかなり前にプレイし、現在は止めてしまっていたので、設計変わっていたらすいません。


烈火の炎 1 (少年サンデーコミックスワイド版)

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