2012
11/19

「経営陣と社員」は「投資家と起業家」の関係に似ていると思う

僕は新卒で企業に入社して以来、あたりまえだが、サラリーマンをやっている。雇われているただの社員。そこそこな規模の会社で、尚且つ、年功序列色が強い会社のため、経営陣は50代、60代の人ばかりで20代の僕が入れるはずもない。

しかし、ちっともツマラナイとは思っておらず、むしろ楽しんでいる。学生時代は起業志向が強く、「渋谷ではたらく社長の告白」を読んで、「俺も絶対起業する」と思っていた。でも、今のサラリーマン状態でも、ある意味「起業っぽい」楽しみ方を味わえている。

理由はネットビジネス領域ということもあってか、新規事業を提案するチャンスが多くあり、企画書やら、事業計画書やらを頻繁に作成するため。起業家が、投資家から出資を募ったり、銀行からお金を借りるのと同様に、サラリーマンでも経営陣に「自分の企画した事業にお金を割いてくれ」と、提案することができる。

「投資家が経営陣」になり、「起業家が社員」に入れ替わるだけで、全く同じように思える。しかも、赤の他人に出資を募るより100倍も楽だ。

新規事業でなくとも、担当している既存事業が、「決められた予算」、「決められた人員」で運営されていたとする。でも、そのプランに従う必要は全くなく、自分が担当なら勝手にプランを変更して良いと僕は思っている。例えば、「攻めたい」と思ったら、「コンテンツ製作費を増加させて、売上を上げる」というシナリオを作る。もうダメだと思ったら「浮上できない理由」と撤退の企画書を作る(可能なら空いたリソースを使う、新規事業のプランも提案したい)。経営陣が既存のプランよりも魅力的だと判断すれば、提案したプランへの変更を許可するだろう。

サラリーマンは事業で成功しても大きなリターンが無い代わりに、失敗してもリスクは無い。悪い言い方かもしれないが、会社がちょっと損害を出す程度だから気にする必要はない。投資した経営陣のミスだ(笑)会社が社員を利用しているように、社員も会社を最大限利用して楽しんだ方が得だ。

競合に勝つために1億円必要だと思っているのであれば、1億円を出して貰えるような、魅力的な事業計画を作れば良い。変に遠慮して1,500万円しかお願いしないで、自分でも「競合に負けててイマイチ」と思うサービスを作る必要は全くない。経営陣としても、1,500万投資してコケるより、1億円投資して成功した方がハッピーだ。日本はこの「変な遠慮」の影響で、コケている事業が数多くある気がする。

もちろん会社の懐事情(キャッシュがいくらあるか、キャッシュに対して必要な予算はどの程度の規模か)によって、予算が「出る」「出ない」は必ずある。小さい会社がために、予算を貰えず、楽しめないのであれば、大きい会社に移った方が良い。(「会社の懐事情」なのか、「自分の事業計画に魅力が足りない」のか、の分析はしっかり行うべき)

なんだか、周りに「ここが悪い、そこが悪い」等、経営者に愚痴ばかり言って、プランB(新たなプラン)を出さない人が多いので、「もったいないな」と思っています。きっと経営者だってプランBが出てくるのを待っている。大きい会社であればある程、経営者自らが、プランを作成する時間なんて無いのだから。

ちなみに、100%正確な事業計画なんか基本的には無く、新規事業の計画書なんか半分以上がウソ(不確かな要素)だと思う。でも、僕はこのウソには大賛成で、良いウソ(確率が少なくても勝てる自信がある)ならドンドンつくべきだと思う。優秀な経営者ならそういった内容も含めて(ウソにも気がついて)素晴らしい判断をしてくれると思います。

サラリーマンも考え方によっては「リスク0で起業家の雰囲気を味わえて楽しいな」と。ネットビジネス領域以外だと、かなりフットワークの軽さ違っちゃうと思うけどね・・・。

と、いうことで僕はサラリーマンだけど、色々楽しんでます。



渋谷ではたらく社長の告白 (幻冬舎文庫)

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