2013
08/09

SEGAの「チェインクロニクル」をプレイして、「コンシューマー系やっぱスゲー」と思い知らされた

最近リリースされた、SEGA(セガ)のCHAIN CHRONICLE(チェインクロニクル)。業界人がザワつく程のクオリティです。

僕も、「やっぱりコンシューマーの人スゲーな」、「SEGAスゲーな」と、思いました。

いくつか気になった点を僭越ながらご紹介します。

戦闘画面の揺れが広く、スマホ用にも設計されている

戦闘画面がタワーディフェンス型になっています。「画面右端のグラデーションのゾーン」に敵キャラが達したり、自分のキャラが全滅したら敗北となります。

キャラの属性(職業)は「戦士」、「騎士」、「弓使い」、「魔法使い」、「僧侶」がおり、攻撃重視系、遠距離攻撃系、回復系など、役割が分かれております。

上記の画像だと、先方にいる3体が攻撃系の「戦士」で、右から2番目が回復キャラの「僧侶」、最後方が遠距離攻撃系の「弓使い」です。

「陣形をセットしたらそのまま」ということではなく、バトル時間中に、配置をリアルタイムで置き換えることが可能です。

上記画像は最初の画像と比較して、最後方の「弓使い」の位置が一段ズレているのが分かるかと思います。このキャラは一直線にしか攻撃ができないため、状況に応じて前方に敵がいる位置にズラしたりします。

他には、僧侶に回復をして貰うため(届く範囲が決まっている)、前方の戦士を後方まで下げたりします。

従来のデッキ編成の幅は持たせつつ、バトル中にも色々な戦略を練ることができる「揺れの大きなゲーム」となっています。パズドラのパズルよりも、揺れが大きいと思います。

パズドラを例に出しましたが、「パズドラのパズルをタワーディフェンスに変えた」ゲームでは全くなく、「パッケージ(家庭用ゲーム)RPGのバトルのおもしろさを、スマホで表現するにはどうしたら良いのか・・・」を考えた結果、タワーディフェンス(実際は少し攻めている)に辿り着いたのではないかと思います。

素晴らしいのが、コマンド型(コントローラーのイメージ)の操作はほとんどなく、スワイプすることでキャラを動すところです。ここの表現(操作方法)はスマホゲームを作る上では非常に重要で、よく考えて作られたことが見受けられます。

演出面もかなり豪華で家庭用ゲームに負けていない

バトル時の必殺技演出。声も出ます。

クエスト選択時のマップ画面。箇条書きのクエストに比べてRPG感が出ています。

作り込まれたストーリー。ストーリーの量がかなり多いです。通常のカードバトルゲームのように、キャラの数は非常に多いのですが、それぞれのキャラに丁寧にストーリーをつけています。

ストーリー内に選択肢もあります。実際、少し会話内容が変わる程度だと思われますが、今まではあまり無かった要素です。

このような演出の影響もあり、「RPGだ・・・」と今までのソーシャルゲーム(スマホゲーム)以上に実感します。

合成ではなく、経験値レベルアップを実装

上記、バトル(クエスト)後の画面なのですが、経験値メーターが表示されているのが分かるかと思います。バトルに参加したキャラはカードバトルのような「合成」をせずとも経験値が上がります

家庭用ゲームでは当たり前の要素ですが、ソーシャルゲーム(スマホゲーム)では結構新しくて、「この要素盛り込んできたか」と思いました。実際、カード(キャラ)も存在するので従来の「合成」機能も実装はされています。

「バトル参加によって得られる経験値」と、「カード合成」の両方でレベルアップをさせることが可能です。

これは推測するに、マネタイズを考慮するとガチャを実装しないわけにはいかず、「課金して手に入れたカードを捨てる(バトル参加の経験値レベルアップだと、デッキに入れないカードは不要になる)」ということをさせないために、合成を仕方なく実装したものと思われます。

このあたりもSEGA凄いなぁ・・・と思うところで、マネタイズやバランス、ユーザー心理含めて色々と考えて作られています。

ガチャもエリアごとに異なる

ガチャも実装しているのですが、画像上部の「副都」「聖都」等を見て頂きたいのですが、エリアによってガチャが違います(そのエリアにいくと解放される)。

「ストーリーを進めるごとに、仲間にできるキャラが変わっていくRPG要素を表現している」のと、「進めるごとにより強いキャラが入っているガチャを置くことによって、課金率向上を狙っている」ものと思われます。

1人プレイ要素が強くなってきているネイティブアプリは、今後これがスタンダードになってくる可能性もあります。

—————–

とまぁ、説明するのはやや簡単ですが、作るのは凄い難しいです。演出やゲーム設計で「コンシューマーって凄いよなぁ。僕も勉強したいな」と前から思っていたのですが、このチェンクロを見て、更に実感しました。

特にSEGAは「ドラゴンコインズ」、「ぷよぷよクエスト」と、「スマホの操作性や画面の大きさ」、「ソーシャルゲームのコミュニケーション性やマネタイズ力」、「プレイ時間」等を考慮して、「コンシューマーのゲーム設計力や演出力」を入れてきており、完璧すぎます。

「ぷよぷよクエスト」の「従来のパズルロジックを変えてまで、スマホに合わせてきた」力というか、切り替え力というか、対応力というか・・・。素晴らしい。

流れががブラウザからネイティブになると、コンシューマー系の力の発揮どころが大量に出てきて、コンシューマー系メーカーとWEB系(ソシャゲ系)SAPがガチンコバトルする流れになってきています。僕自身、SEGAさんは凄い脅威に感じています。(僕が脅威に感じるというか、ゲーム屋さんなのでバランス感覚的には向こうが上で当然なのかもしれませんが)

僕を含めてWEB系(ソシャゲ系)の人達もコンシューマー系のノウハウをしっかり取り込まなければやられてしまいそうです。

と、絶賛したのですが、これがランキングどこまで行くかは確約できないというか、興味があります。

「バトル時のスワイプが結構めんどくさかったり、実際はストーリーが長すぎて読まなかったりする」場合があるのです。簡単に言うと難しく感じたり、めんどくさく感じたりする。あとは3Dの画が馴染めなかったり。

上記全て賛否両論でストーリー全部読み込む人もいるし、バトルが楽しくて仕方がない人もいると思います。

昨日、同日にブーストしたと思われる、無料ランキング1位と2位になったチェインクロニクルと、ブレイブフロンティア。

ブレイブフロンティアの方がバトルの戦略が薄く、ややポチポチよりのライト向けで、チェインクロニクルがゲーマー向け。両方とも従来よりは選択肢広いんですけどね。

この2作品のどっちが上になるのか凄い興味あるのです。市場に受け入れられるのはどっちなのかなと。(もちろん両方供受け入れられると思いますが、シェア的にどっちかなと)

いやー、スマホゲームが戦国時代すぎて脱落者更に増えそう。SEGAの株はマジで買っておいて良いと思う。

このロゴ画面がカッコ良く見える。 o(TωT )( TωT)o ウルウル

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