「アルパカにいさん」に学ぶサービスの本質と、基本ループの大切さ
2013年の3月、4月とAppStoreの無料4位まで上昇し、トータルで400万DLを突破した、大人気アプリ「アルパカにいさん」。
このゲーム、指でタップして周りのアルパカを倒し(?)、吸収していくゲームです。吸収すると形を変えていく(進化)ので、育成ゲームだと僕は思っている。
上の画像は初期段階の平和なアルパカなんだけど、下が僕の育てているアルパカの画面。なんだかだいぶ変わってきている(様子がおかしくなってきている)のが分かると思う。
で、おもしろいのはゲームのループで、図にするとこんな感じ。
とっても分かり易くて、キレイなループ。
でも、おもしろいというか、考えさせられることが2点あって、
- 倒す、吸収、進化が全部1タップで、同一画面で起こる(ユーザーが選んでる感じが全くない)
- 進化に(基本的に)分かれ道が無く、誰がやっても一緒。
うむ。シンプルすぎる。単純も単純で、「連打」して、「決められた進化をしていく」だけ。漫画読んでるみたいなもんなんだよね。
元々、僕がイメージしていた育成のループはこんな感じ。
「たまごっち」みたいなイメージで、複数のお世話パターンがあって、そのお世話の組み合わせ(やり方)によって、進化形態(何に進化するか)が変わってくるループ。
でも、これを「アルパカにいさん」は覆してしまった。自分が実際にプレイして、肌で感じた「継続する理由」は、「どんなアルパカに進化するのが見たいから」と明確。
「アルパカにいさん」の制作者さんは「そこ(どんな進化するかみたい)」にフォーカスして、他の人が思い浮かばないような、凄い進化体系を用意してきた。まさしく「ユーザーが見たくなるような進化形態」を。
だからお世話に、複数の選択パターンはいらなかったんですよね。見たいから、単純作業で良い。分岐しなくて良いの。
1番上のループだと分かりにくいけど、「アルパカにいさん」は下記のように、進化を分岐させるのではなく、1本のループで何段階も進化させる仕組みをとった。
これは確かに積み上げ感もあるし、どんどん進化を見る分には最適なループかもしれない。
この単純すぎる「アルパカにいさん」のループは本当に良い例で、「ユーザーの真の目的(本作だと、「どんな風に進化するのが見たい」)」をしっかり捉えて、それに「最適なループ(本作だと「一本道で複数回進化する)」を構築したことがヒット要因です。もしかしたら、パズドラより翌日継続率高いんじゃないかな。
ゲーム作っていると、色々と余計な機能実装しちゃったりして、わけかわんなくなる場合も多々あるんだけど、1番大事なのはやっぱり軸(目的と、基本ループ)ですよね。
一度初心に戻って「ユーザーの真の目的」と「最適なループ」を今一度考えないとな。
もしかしたら「たまごっち」のような分岐型ゲームの本質は「お世話(ペットを飼うイメージで、手間がかかる方が良い)」で「アルパカにいさん」の「進化が見たい」とは違うのかも知れない。
本質を間違えないようにしないとヤバい。日々勉強なり。
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