2013
12/23

どんなネイティブアプリのゲームを作れば良いのか、利益も含めて考えてみる

ゲームビジネスはある程度、ギャンブル要素があると思っている。

「10本に1本当たれば良い」という人もいるし、「10年に1本当てれば良い」という人もいる。「中ヒットでも、毎回当てなければダメ」という人もいる。

人によって感じ方は異なるけれど、僕は、リリースされたアプリを見て、「これは勝負しているな( 倍率高いな)」「これは無難だな(倍率低いな)」等と、勝手に思ったりしている。

自分の今思う(時期によって変わる”笑)適正なアプリのギャンブル具合(倍率具合)を考えてみる。

①大当たりの可能性があるが、大コケの可能性があるタイプ

今の世の中にはあまり存在せず、ゲームループ内で、色々な箇所で勝負しているタイプ。
月商数十億狙える可能性もあるが、一切売上が立たず、トップセールスでも200位以下になってしまう ことがあるタイプ。

成功モデル
パズドラ、チェインクロニクル、Candy Clash Saga、ドラゴンポーカー

失敗モデル
一杯ある

パズドラは「パズル+カードバトル」が凄いアイデアだし、「パズルロジック」も新しい。更に言うと、「進化ロジック」や、「1人プレイ」、「フレンドから1枚借りる」、「魔法石ロジック」等、ありとあらゆるところで勝負をしている。その結果月商100億。マジで凄い。

チェインクロニクルも「シナリオの量、及びチェインストーリーの仕組み」、「バトルのタワーディフェンス」「合成意外の経験値ロジック」等、複数個所で勝負している。

とまぁ、既視感が皆無で、ほとんどの人が新鮮にプレイできるのがこの①。一方、プロデューサーは企画段階で「おもしろい」と思ったとしても、「本当に大丈夫かなぁ」という不安が付きまとう。世の中にないものだから、実際に、物(プリプロ)が出来てプレイしてみない限り、本当におもしろいかどうかも良く分からない場合が多い。

②勝負しているが、コケる可能性が緩和されているタイプ

一件、新しく見えるのだが、コンシューマーやアーケードゲームで人気のモデルを踏襲しており、実はそこまで勝負している訳ではないモデル。大当たりの可能性を秘めている傍ら、コケる可能性が低いように思える。

成功モデル
ブレイブフロンティア、蒼の三国志、魔法使いと黒猫のウィズ

失敗モデル
???

ブレイブフロンティアはベースはパズドラでバトル画面はヴァルキリープロファイル、村の部分はモンスターハンターとなっている。もちろん挑戦はしているのだが、コンシューマーで成功したモデルを踏襲しているため、角度は高かったのでは無いかと思う。

蒼の三国志も、アーケードゲームの三国志大戦をそのまま持って来ているに近しい。

「両作供、ただ人気タイトルを組み合わせただけか」というとそうでは無く、スマホに最適化して、マネタイズできるモデルに上手く踏襲しており、やはりこれはこれで企画力が必要である。

ただ、①の大振りに比べると、「おもしろいかどうか」も分かり易く(参考にしているゲームがおもしろいため)、大コケの可能性がかなり緩和されているようにおもえる。「コケても50位くらいには入る」とか。

月商100億はいかずとも、月商10億くらいの可能性を秘めつつ、下が3,000~5,000万くらいで留まってくれそうなのは、ビジネス的にはアリな気がする。

プロデューサー的には不安は残りつつも、参考元のゲームで遊ぶと「なんとかなるんじゃないか」と、思えるレベル。

③基本的にロジックを変えず、ジャンル替えやハイクオリティで勝負するタイプ

成功モデル
一杯ある

失敗モデル
一杯ある

誰もがご存じの、ソーシャルゲーム界隈に多いパクり系。

ここは無難に見えて、実は結構キツいのはキツい。ハイクオリティにするには、結構な開発費がかかる。 そして、パクり系と捉えられるため、遊び方は慣れている一方で、新規のお客さんが取りにくい。自然流入が少ないので、広告を打つしかない。ブラウザ時代の、有力SAPに流して貰えるという手法もApple、Googleは通用しないし。

そして、パクりなので思った程、広告ROIがあまり良くなかったりする。例えばLTVが11,000だったとして、CPIが10,000円(←分かり易いように適当な数字)。 「11億の売上出して、営利が1億出る」ってレベルになり兼ねない。大ゴケが無い一方で、かなりの資本力がある会社で無いと、ジリ貧になる可能性が高い。

プロデューサー的には既存にあるヒットゲームのシステムなので「おもしろい」のは間違いないので、ある程度のクオリティさえ保てれば大ゴケの心配は無い。気になるのは開発費と投入タイミングと広告効果といったところだろうか。

斬新さが無いだけに、利益を出すにはかなりの広告レバレッジをかける必要があり、一時的(というか長期的?)にかなりのマイナスにヘコまなければならない。油断するとキャッシが厳しくなるので、小さい会社には意外と不向きだと思う。

と、いうことで今思う僕の最適な戦略は②です。大当たりの可能性もあり、コケる可能性も幾分か少ない。

とはいえ、人によって同じゲームでも①だと思ったり、②だと思ったり、③だと思ったりするんですけどね。

「自分のおもしろいと思うゲームを作る」のを前提としつつ、このあたりも考えて作らないと利益出なくて苦しみそう。

人によっては「俺はクリエイターだから全く新しい物を作りたい」と①を選択する人もいるだろうし、「外れたら終わりなんだから」と③を選択する人もいるでしょう。

自分の中で、倍率何倍かイメージしながら賭けると、ある程度覚悟決められるからなと。

でわ。

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