「大東京トイボックス」というゲーム会社のマンガがリアルで結構考えさせられる
知り合いのガンホーの方にオススメされた「大東京トイボックス」という漫画を「LINEマンガ」で読んでいます。先に言っておくとまだ全巻発売されていなく、途中までです。
「物語がおもしろい」とかよりは、僕自身がスマホゲーム業界にいるので、共感することが多いです。(もちろん、おもしろいから読めるのですが)
数シーンご紹介。
1)パクりの方が、「オリジナル性の高いゲーム」より売上が高い事実
ゲーム制作が強いA社と、キャラクター制作の強いB社が組むことに。B社の企画書へA社の人間が「これ去年ヒットした某戦国ゲームのキャラクター差し替えただけですよね?」 と指摘し、B社は「既に完成されたシステムを模倣した方がユーザビリティが高い」「私、驚いたんです。あんなにオリジナリティ性の高いA社のソフトがうちの半分も売れてないなんて」と言い返す場面。
う~ん。現実のスマホ世界でもパクりが売れ、オリジナル性の高いゲームがことごとくコケている。どんなにオリジナリティが高かったとしても、模倣の半分の売上しかないのであれば、模倣の方がユーザー求められていると言っても、間違いではない。
業界人としてどこまでオリジナリティを出すかは1個の悩みの種です。
2)作りながら考えており、ゴールに向かっているのかどうかの不安
ネイティブアプリ等、、ゲーム性が高ければ高い程、「企画書のみでの判断」は難しくなり、モック制作やプリプロを行います。作りながら仕様を変更し、おもしろい物に仕上げていきます。
当コミックでは、あまりにも仕様変更が多く、場以前の仕様に戻したりする場面もあり、スタッフが疲弊してきている場面が描かれております。
現実の世界でも作りきれなくて特損を計上する会社が出てくるように、ゲーム作りの難しさだと思います。
3)「このゲームちゃんとおもしろいですよね?」
僕もある「おもしろいのかよくわからなくなる」瞬間。
パっと思い浮かぶのは「アイデアを閃いた翌日」、「頭の中のイメージを仕様書に落とし込んだ時」、「リリースまでの開発中に、自分の中ではゲームではなく、仕様書になり、プレイヤーイメージが沸かなくなった時」、「ゲームをやりすぎて感覚がマヒした時」あたりだろうか。
スタッフの場合は開発開始の時点でプロデューサーやディレクターから上手く内容を共有されておらず、途中で文句を言い出したり、疑問を感じることもあると思いますし、責任者は「ヒットしなかったらどうしよう、この内容で大丈夫だろうか」と、分からないのではなく、不安になったり、そんなセリフを吐いたりもします。
このセリフは相当リアルです。
4)おもしろいものが作れる天才と兵隊
「誰もみたことのないおもしろいもの」を生み出せるのは確かに数万人に1人かもしれません。大作になれば大作な程、仕様全部を共有するのは難しいでしょう。確かに、1人の天才プロデューサーと、兵隊の仕組みになってしまうこともあるのかもしれません。
でも、天才の考える「おもしろい」とそれを「理解する力」は、マンガの中に出てくる超大規模タイトルでなくとも発生しそうな一面です。
僕はパズドラの企画書を見ていたらNGを出した可能性が高いです。そういった意味では、「天才に全て託す」というのもやっぱり一つの手なのかもしれません。あとは天才を見極められるかどうかですね。
5)ソーシャルゲーム事業部とコンシューマーゲーム事業部の対立
ゲーム会社で本当にありそうな場面。最近のソーシャルゲームから1人プレイゲームへのシフトを見ると、セリフの内容もいろいろと考えさせられます。
ソーシャルゲームとはなんなのか。コンシューマゲームとはなんなのか。何が違うのか。ブームなのか、ブームじゃないのか。
う~ん。
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とまぁ、「うんうん。そうだよな」「う~ん。。。」みたいな場面がいっぱいあります。
興味ある方は電子書籍で1巻だけでも読んでみてはいかがでしょう。ちなみに・・・2巻あたりからおもしろくなるので、ひとまず2巻まで読んでみるのをオススメします。
僕の好きなキャラは仙水さんです。あと、マンガ読んでて「シリーズ物(2以降が出る)になるスマホゲームとかも作りたいなぁ」って思いました。考えてみよう。
※キャプチャについて、著作権法上認められた範囲の引用という認識で使用させて頂いております。問題ございましたらご連絡ください。全て「大東京トイボックス」からの引用です。
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