2013
06/28

縮小が決まったけど、DeNAの「comm(コム)」は良いチャレンジだったと思う

DeNAのメッセージアプリ「comm(コム)」運営規模を大幅縮小か

ということで、DeNAの「comm事業縮小」の件で、色々なところで「どうやって儲けようと思ってたんだろう」「普通無理でしょ」等、「そらみろ」的な意見がネット上に多々見られますが、僕個人としては「良いチャレンジだった」と思います。

LINEがサービスを開始したのが、2011年6月。対するcommは2012年10月。1年以上参入が遅れました。参入が遅れたというよりはLINEの好調を見て参入したのでしょう。

(画像引用:日本経済新聞

上記の「LINEの登録ユーザー数推移」を見てみると、国内に置いてはcommの参入する少し前の時点(2012年7月)で2,300万人となっています。2,300万人という数字は当然ながらかなり大きいです。

でも人口からすると5分の1程度。まだ20%のシェアです。これをどう見るか。DeNAは「なんとかなるかも」と思ったのでしょう。その環境になってみないと分かりませんが僕も同じように思ったかもしれません。20%ではインフラといって良いレベルではないでしょう。

「2,300万人か・・・かなり出遅れたけどLINEが弱い通話音質を改善して、大規模プロモーションを打てばまだなんとかなる可能性あるかも」って思うと思います。

LINEって通話音質凄い悪いんですよ。聞き取りづらいから、誰かと長電話するときは普通に電話する。LINEは基本的にチャットのみ。それに比べてcommはかなり音質が良いです。

DeNAはリリースしてから一気に10~20億程度のプロモーションを行いました。これぞ大企業の力(NHNも相当デカいけど)。でも、これは戦略的でインフラ系は1個しか残らないのを理解していて、「ユーザーのスマホ移行が完全に終わっていないこの短期で、なんとか追いつこう」と思ったのでしょう。

結果、LINEには勝てませんでした。でもたった10億とか20億、損しただけでしょ。営業利益760億ですからね。たいした金額じゃない

どっちかっていうと、「たった10億でインフラ(グループチャット及びリアルグラフ)取れたらラッキー。取れなかったら10億円すったと思おう」という考えもあったかと思います。僕はそんな風に考える気がする。いや、もちろん適当にやるんじゃなくて、「どうやって勝つか」を描いて全力で勝負にいくんですよ。10億賭ける価値はあるギャンブルでしょう。DeNAならなんとかできる力もある。

実際、今年はの初めには500万DLまで伸ばしている。10億かけて500万DLではものたりないような気もするけど、結構な数字ではあるよね。僕は「DeNAのcomm戦略」を全然ダメだとも、意味わからないとも思わない。もう1個くらい協力なフックがあったら逆転していたかもしれない。例えばゲームとか。

なんたって圧倒的シェアのヤフオクにオークション事業で勝負を挑んだ会社ですからね(笑)何回も挑んでればそのうち当たる気がする。

僕はそう思います。僕はね。


不格好経営―チームDeNAの挑戦

人気記事

    None Found

経済ログ最新記事


Warning: array_slice() expects parameter 1 to be array, null given in /home/users/2/lolipop.jp-964f40ad7b48918/web/wp-content/themes/twentyeleven/content-single.php on line 175
  • No items

コメント

comments